日本の保育士免許を持っている方で、カナダでワーホリを使って保育園で働きたい!という人が最近増えています。
日本と同じように、カナダでも保育士が慢性的に不足しているため、英語を学習し就職しやすい地域を選ぶなど戦略をしっかり組めば、ワーホリを使った1年以内の滞在でも保育園就職は十分可能です。
今日は、ワーキングホリデーを使ってバンクーバーやビクトリア、ケロウナなどのBC州内で保育士として働く際に必要な手続きや、就職を有利にするために知っておきたいことをご紹介します!
※この記事は日本で保育の学校に通い免許を既に取得している方向けに書いています。
Contents
渡航前に準備が必要な書類
まずは渡航前に必ず必要になる書類について簡単にご紹介します。
ワーキングホリデービザ(Work Permit)
保育園に限らずカナダ内どこで就労するにも必要なのが、ビザ。ワーキングホリデーは18歳から30歳の方が申請・取得できる就労ビザです。詳しくはこちらに申請の流れが書かれています。カナダ政府のワーキングホリデー(International Experience Canada)についてのページはこちら。
健康診断
カナダのデイケアやプリスクールで働くには、健康診断が必要です。通常発行される就労ビザには、備考欄に ”NOT AUTHORIZED TO WORK IN CHILDCARE, PRIMARY/SECONDARY SCHOOL TEACHING, HEALTH SERVICE FIELD OCCUPATIONS.” という保育園や学校、病院などの医療関係の職場で働くことを禁止する文言が入っています。なので、保育園で働きたい場合、健康診断を提出してこれを取り除いてもらう必要があります。
これはどこの病院でもできるわけではなく、カナダ政府が指定した医療機関で健康診断を受ける必要があります。日本国内の政府指定の機関は以下の通りです。(2025年1月現在)
都市 | 住所 | メールアドレス | 電話番号 | 話せる言語 |
神戸 | 神戸海星病院〒657-0068 兵庫県神戸市灘区篠原北町3-11-15 | kokusai@kobe-kaisei.org | +81 (078) 8715201 | 英語、日本語 |
東京 | 聖母国際カトリック病院〒161-8521 東京都新宿区中落合2-5-1 | visa@seibokai.or.jp | +81 (3) 39511111 | 英語、日本語 |
東京 | 東京メディカルサージカルクリニック〒105-0011 東京都港区芝公園3-4-30 芝公園ビル32階 | info@tmsc.jpwww.tmsc.jp | +81 (3) 3463028 | 英語、ドイツ語 |
東京 | 東京メディカルサージカルクリニック〒105-0011 東京都港区芝公園3-4-30 芝公園ビル32階 | info@tmsc.jpwww.tmsc.jp | +81 (3) 3463028 | 英語、日本語 |
東京 | 東京メディカルサージカルクリニック〒105-0011 東京都港区芝公園3-4-30 芝公園ビル32階 | info@tmsc.jpwww.tmsc.jp | +81 (3) 3463028 | 英語、フランス語、日本語 |
健康診断(Medical Exam)の詳細については政府のサイトからお読み頂けます。
BC州保育士免許
カナダで保育士として働くのに不可欠なのが保育士免許。(カナダではEarly Childhood Educatorを訳してECEと呼ばれます。)保育関連は州政府の管轄なので、BC州で働きたい場合は必ずBC州のECE免許が必要です。BC州のウェブページにECE免許の書き換えについて詳しく書かれています。手順なども載っているので、エージェントを通さずに申請可能ですが、ご心配な方はサポート致しますので、ご連絡ください。
ビザとECE免許は取れたけど、渡航までに何をすれば良い?
保育士就職は、免許とビザが取れたところからが本番。渡航までにできる準備・対策のポイントをまとめます。
レジュメ・カバーレター作成
レジュメは日本でいう履歴書ですが、自分の経歴や学歴、資格などをまとめたもので、自分をアピールしたオリジナルのものを、WordやGoogle Docs、Canvaなどで作成します。
カバーレターは応募する園に対するラブレターのようなもので、自分のアピールポイントをさらに簡潔にまとめながら、「どうして園が自分を雇うべきなのか」という観点で書きます。
このレジュメとカバーレター、書き方のコツがいくつかあります。どんなに経歴やスキルが素晴らしくても、それをうまくアピールできなければ面接には行きつけません。また、一つ作れば良いわけではなく、希望の就職先によっては複数作成したり、編集を加える必要があります。渡航が決定してからすぐに取り掛かることをオススメします。
面接練習
日本でも職種により面接の内容が変わるように、カナダでも保育園で聞かれやすい質問や、好印象を与える受け答えの仕方などがあります。園は即戦力を求めるので、「こういう時あなたならどうする?」といったシチュエーション別の質問もあります。
どれだけ練習を重ねて自信を持って受け答えできるかでオファーの確率が変わるので、何を聞かれても自信を持って答えられるよう、何度も練習しましょう。
渡航先のリサーチ
BC州と言っても、バンクーバーやビクトリア、チリワックやカムループス、ケロウナなど色々な町があります。場所によっては就職が比較的しやすい場所、逆に競争率が高くて就職しにくい場所があります。自分の生活スタイルやワーホリの目標なども含めて、渡航先のリサーチを前々からしておきましょう。保育園就職においては、場所の選択肢を狭めないことも成功のポイントと言えます。
英語、英語、英語!
これは何度言っても言い切れないくらい大切です。どんなに素敵な保育士でスキルがあっても、英語が話せないとその良さも伝わりにくく、就職も難しくなってしまいます。これはどの職種でも言えることですが、子ども達や保護者とのコミュニケーションが多い保育の仕事は特に、英語力が不可欠です。※私自身の英語学習の旅とオススメの勉強方法については過去の記事に書きました。
「渡航までの時間は限られてるのに、いきなり英語力爆上げなんて無理だよ~」
と思ったそこのあなた。大丈夫です。Work smarter, not harder.です。
保育園で使われる英語にはパターンがあるので、シチュエーション別にするなどして園に就職してすぐに使えるフレーズなどを効率的に学ぶことができます。「自分一人ではどこから始めれば良いか...」という方は、All for Kidsでもサポートを行っているので、↓をお読みください。
All for Kidsの就職サポート
- 「ビザと免許を取得したけど渡航までに何をしたらいいかわからない」
- 「面接が不安なので練習したい」
- 「園に一目おかれるレジュメ作りをしたい」
- 「即戦力になれるよう英語を学びたい」
という方々から連絡を多く受けます。
上に書いたように、レジュメやカバーレターも書けばいいというものではなく、数ある応募者の中から自分を選んでもらうために知っておかなければいけないことがたくさんあります。
All for KidsのECE就職サポートは、レジュメやカバーレターの添削、保育英会話、面接練習に加え、自分に合った園の探し方やオファーを掴むコツなど、経験を積んだからこそできるアドバイスをしています。
興味のある方はお問い合わせのページからご連絡ください。
おわりに。就職できれば全て良し!ではないのが保育園就職の難しさ。
私も永住権を取得する前にワーホリビザを使って保育園に就職しましたが、就職活動には必要書類を集めることはもちろん、書類が揃ってからの準備がとても大切です。
正直なところ、働き手不足の業界なので、準備をそれほどしていなくても園を選ばなければ職を見つけること自体は可能かもしれません。ただ、カナダの法律を知らないとハラスメントや搾取されることがあったり、同僚や上司が保育観や価値観の合わないと働くのが辛くなってしまうことも。残念ながら、自分に合った園が探せないまま日本に帰国する方も見てきました。
私は働きたい園を定めて戦略的に準備することで、過去25園ほど受けた面接で、23社から希望の給与かそれ以上で採用のオファーをもらうことができました。渡航までの期間に就職準備をどのくらい頑張るかで、自分に合った園で就職できるか、良い待遇がもらえるかが決まるといっても過言ではありません。
ワーホリで保育園就職をしたいという方々は、前もって準備を進めて、自分に合った園に就職できる確率を上げておくと、渡航後も良い経験ができるのではないでしょうか。
この記事を読んでいる皆さんが自分に合った園で就職できますように。